丸覚えOK!英検2級要約ライティングの書き方

ライティング

こんにちは。英語講師のわたらせです。

この記事では、英検2級の要約ライティング問題(大問4)で確実に点を取る方法をお伝えします。過去問や問題集に取り組む際は、ぜひこの記事でお伝えしている方法を守って練習してみてくださいね!

3つのルール

英検2級の要約問題で点をしっかり取るコツは、3つの書き方のルールを守ることです。と言っても、ルール自体はとっても簡単なので、早速お伝えしていきますね。

要約の書き方3つのルール

  • 要約全体で3つの英文を書こう
  • 1文目の書き出しは「Some〜」で始めよう
  • 2文目、3文目には、それぞれ話を2つずつ入れよう

思ったよりもシンプルではないでしょうか?これならすぐに覚えられそうですね!

それでは3つのポイントについて、順に詳しく説明していきます。内容をしっかり理解して、ルールをマスターしてみてくださいね。

ルール①全体で3つの英文を書こう

ライティングでスコアが取れない人がよく書きがちな答案は、ほとんど「要約の内容が不十分である」または「余分な情報が多すぎる」のどちらかです。

だから、そんな内容の過不足を解消するために、最初に「どんな内容をどこに書く」のか決めてしまいましょう。

そこで、この最初のルールです。

長い英文を読んで、それを要約するのにたったの3つしか文章を作ってはいけないとしたら、書ける内容・書くべき内容がかなり絞られてくるのがわかるでしょうか?

要約を書き始める前に、3つの文にそれぞれどんな内容を書くのか決めておくこと。これが情報の過不足をなくす最良の手段です。

問題文の構造を知ろう

英検の要約問題は、毎回様々なテーマが出題されるのですが、実は書き方の構造は毎回ほとんど同じになっていることに気付いているでしょうか?

実は、要約の問題文はいつも大体こんな構成・構造になっています。

  • 1段落目…テーマの提示
  • 2段落目…それに関する具体的な良い面
  • 3段落目…それに関する具体的な悪い面

例えば、2024年度第3回(1月実施)の試験では、このような内容になっていました。

  • 1段落目…テーマ「海外で仕事をする人」
  • 2段落目…「海外で仕事をするとこんな良いことがあるよ」
  • 3段落目…「でも、海外で仕事をするとこんな困った問題もあるよ」

先ほどお伝えしたのと同じ話の構成になっていますね!

だから、「要約全体で3つの文」というのは、実はより細かく言うと「1段落につき1つの文を書こう」ということなのです。

段落は全部で3つありますから、段落分の英文を書く(=英文3つ)というわけですね!

ルール②1文目は「Some…」で始めよう

それぞれの文に何を書くか決まったところで、まずは1文目=第1段落に何を書くか考えていきましょう。

第1段落は、その要約の「テーマ」が書かれている段落でしたね。

実は、第1段落の中の構造も、英検では毎回同じような流れになっています。だから、その流れを知って読んでいけば、どの部分を要約に入れればよいかが簡単にわかりますね。

第1段落の構造

「AやBをする人々が多いよ。中にはCする人もいるよ」

これが第1段落の基本的な構成です。

2024年度第3回だと、具体的にはこのような感じになっていました。

「家の近くで仕事をする人(A)が多いよ。遠くに働きに行く人(B)もいるよ。中には外国へも仕事に行く人(C)がいるよ」

やはり同じような構造になっていますね。

それでは問題です。この、A〜Cのうち、要約に入れるべき内容はどの部分でしょうか?

要約に必要なのはテーマだけ

先ほどの要約が苦手な人の話に戻ると、要約には「内容が多すぎても不足していてもいけない」のでした。ここでは確実に「テーマのみ」を抜き出してライティングする必要がありますね。

そこでぜひ覚えておいてほしいのですが、英語には「重要な情報ほど後に来る」という書き方の共通認識があります。今回テーマになっている情報も、当然後ろの方に来ているはず。

ということは、要約に入れるべきは一番最後の「C」「他の国で仕事をする人もいるよ」だと考えられますね。そして逆に、AやBの部分は余計な情報なので、要約からは削る必要があります。

英単語someの意味

では、いよいよ1文目を書いていきます。ルールのひとつ目は、「Someから書き始める」となっていましたが、どういうことなのでしょうか。

実は英語の「some」には、まさに「〜する…もいるよ」という意味があるのです!

2024年度第3回は「外国へ働きに行く人もいるよ」がテーマですから、主語は「Some people」から始めるのがよさそうです。

これに、述部の「go to other countries to work.」を続ければ、もう1文目は完成です。とてもシンプルですよね。このとき、時制は必ず本文で使われているものを使うようにしてください。

「Some people go to other countries to work.」

これまで1文目に情報をたくさん入れすぎていた人もいるのではないでしょうか?大体、単語が10語前後に収まっていればちょうどいい長さと考えてしまってOKです!

ルール③2文目と3文目には話を2つずつ入れる

それでは次に、2文目、3文目のライティングに進みましょう。つまり、第2、第3段落を読んでいく必要があります。

ここでは「テーマに関する良い面」と「悪い面」がそれぞれの段落で述べられるのでした。まずは具体的に中身を知っていきましょう。

第2段落、第3段落の構成

もう耳にタコかもしれませんが…。2文目と3文目についても、やはり毎回同じような構造になっているんです。ここまできたら予測できていたでしょうか?

早速構成を見てみましょう。

  • 第2段落「(C)するとこんないいこと(D)があるよ。また、こんないいこと(E)もあるよ」
  • 第3段落「でも一方で、こんな問題(F)もあるよ。また、こんな問題(G)もあるよ」

「C」というのは文章全体のテーマが入るのでした。例えば2024年度第3回なら、「外国へ働きに行くこと」などでしたね。この回の場合、段落の内容は以下のような構成になっていました。

  • 第2段落「外国へ働きに行く(C)と、自分の国では得られない得られない貴重な経験(D)ができるよ。また、将来役立つ外国語を学ぶこと(E)ができるよ」
  • 第3段落「でも、異なる習慣に慣れるのが大変(F)だよ。また、家族や友達となかなか会えないから孤独に感じる(G)こともあるよ」

いががでしょうか?このように、「また(also)」などの並べる言葉を使って、ひと段落で2つの良い点や悪い点が述べられていることに気づくことができたでしょうか。

ひとつの段落に2つの内容があるので、これらを落とさず1つの文に入れ込むことができれば、後半の減点はなくせそうです。

ひとつの文に2つの内容を入れるときは、2つ目の内容を「and」で繋げます。このとき、主語が同じ内容であれば、主語をもう一度繰り返す必要はありません

2文目を書いてみよう

それでは早速、2024年度第3回を例に、第2段落を1文に書き換えるのをやってみましょう。

第2段落「外国へ働きに行く(C)と、自分の国では得られない得られない貴重な経験(D)ができるよ。また、将来役立つ外国語を学ぶこと(E)ができるよ」

  • 主語(Cの内容)People who work abroad
  • 述部1(Dの内容) can have valuable experiences
  • 述部2(Eの内容) and learn a foreign language which is helpful for their future jobs.

全部で20語になりました。ちなみに本文の「carrer」という単語は、要約の中では「jobs」に置き換えてみました。これは、英検公式サイト上の採点の観点に「同じ語彙や表現の繰り返しにならないように、文脈に合わせて多様な語彙や表現を適切に使用して」と書かれているためです。このような言い換えを行うと、実はうまく加点を狙っていくことができるのですね。

それでは、いま作った3つの部分を繋げれば要約の2文目は完成です!

「People who work abroad can have valuable experiences and learn a foreign language which is helpful for their future jobs.」

3文目を書いてみよう

次に、第3段落を読んで3つ目の文を書いていきます。

このとき注意したいのが、「文章全体の論理構成」です。論理構成というのは、話の流れがわかるように、うまくつなぎ言葉を入れる」ということ。

直前の2文目では良い点が言われていて、今度の3文目では逆に悪い点が言われるのですから、必要となるつなぎ言葉は「逆説」といって、「しかし」や「だが」などの反対の流れを示す言葉になります。

「but」は実は文の頭では使えないという文法のルールがあるので、ここは「However(しかしながら)」という便利な言葉を覚えましょう。カンマと一緒に使うのを忘れずに!

第3段落「でも、異なる習慣に慣れるのが大変(F)だよ。また、家族や友達となかなか会えないから孤独に感じる(G)こともあるよ」

  • 主語(Cと主語と同じ内容を指す代名詞を使う)However, they
  • 述部1(Fの内容)have to get used to different working customs
  • 述部2(Gの内容and may feel lonely without seeing their family and friends easily.

21語に収まりました。では、つなげておきましょう。

「However, they have to get used to different working customs and may feel lonely without seeing their family and friends easily.」

これで2つの内容が入りましたね。

長い内容を短くまとめるコツ

今回のポイントとして、Gの部分は普通に書いてしまうと長くなりがちです。2文目と3文目がそれぞれ20語を大きく超えた場合は、書きすぎと判断します。これをどう短く抑えるかが、要約のコツです!

実は、「彼らが家族や友達に簡単に会えないので、孤独を感じるかもしれない」のように、前半も後半も文章にしてしまうと、英語としてはあっという間に語数オーバーになってしまいます。

だから、「簡単に家族や友達に会うことなく、孤独を感じるかもしれない」のように、文章ではなく「副詞」呼ばれる表現(今回はwithout 〜ing)を使いこなすことで、たくさんの内容を短い表現で書くことができるのですね。

まとめ

ここまで読んで、英検2級の要約問題の大まかな書き方である3つのルールと、問題文の読み方が掴めたのではないでしょうか?では、ここから本番に向けて、どのように勉強していけばいいのでしょうか。最後にそれをお伝えしますね!

この記事を読んで、もう3つのルールはばっちり知ってくださったあなた。これから要約でぜひ練習してほしいことはズバリ、2つです。

まず、先ほど第2段落でやってみたように、単語の「言い換え」ができるようにすることです。これで「語彙」の部分で加点が狙えます。

そして、第3段落でやってみたように、短く書くための「副詞表現」をいくつか覚えて使ってみることです。これで、文字数がオーバーして減点になるのを防げます。

3つのルールに加え、ぜひこの2つのコツをマスターして、ライティングで満点を狙ってくださいね!

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